CLVとは?Customer Lifetime Valueについてわかりやすく簡単に解説
CLVとは
CLVとは「Customer Lifetime Value」の略称で、日本語では「顧客生涯価値」と訳されます。顧客が取引を始めてから終えるまでの期間に、企業にもたらす利益の総額を示す概念です。
近年では、新規顧客の獲得が難しくなっている中で、既存顧客の価値を最大化するアプローチが重要視されています。そのため、マーケティングやカスタマーサクセスの分野を中心に、CLVの活用が広がっています。
CLVが重要とされる背景
企業活動では、顧客を獲得するために広告や営業活動などのコスト(CAC=Customer Acquisition Cost)が発生します。この獲得コストに対して、どれだけの利益を長期的に得られるかを判断する指標として、CLVは非常に有効です。
サブスクリプション型のビジネスやBtoBサービスでは、単発の売上だけでなく、継続的な収益が重要な評価軸となるため、CLVのような中長期的視点の指標が重視されています。
CLVとLTVの違い
CLVと似た概念にLTV(Life Time Value)がありますが、両者には微妙な違いがあります。LTVはより広義の「顧客がもたらす価値」全体を指す場合が多く、個別の利益に限定されない場合もあります。
一方でCLVは、あくまで一人の顧客が企業にもたらす利益を明確に数値化するもので、特にマーケティングや経営判断において具体的な金額として扱われることが一般的です。
そのため、戦略設計や施策立案においては、より実務的な指標としてCLVが採用されるケースが多くなっています。
CLVの基本的な計算方法
CLVは一般的に、以下のような式で算出されます。
CLV = 平均購買単価 × 購買頻度 × 継続期間 − 獲得コスト
たとえば、ある顧客が年に5回、1万円の購入を3年間継続する場合、獲得コストが1万円だとすると、CLVは14万円になります。単純な式ではありますが、利益率やリピート率などを加味した高度なモデルも存在します。
CLVの活用シーン
CLVを活用することで、以下のような意思決定が可能になります。
- 広告やキャンペーンの投資対効果を見極める
- 高CLVの顧客セグメントに対して重点施策を展開する
- 顧客満足度向上やリテンション施策の効果を評価する
特にマーケティングや営業部門では、リソース配分の最適化や施策の優先順位付けにCLVが大きな役割を果たします。
CLVを高めるための施策
CLVを最大化するためには、以下の3つの観点での改善が効果的です。
- 平均購入単価を上げる(アップセル・クロスセル)
- 購買頻度を高める(リピート促進・タイミング施策)
- 継続期間を延ばす(ロイヤルティ向上・解約抑止)
たとえば、顧客ごとの購入履歴に応じたレコメンド機能や、会員制度による優遇などもCLV向上のための代表的な取り組みです。
まとめ
CLVは単なる収益指標ではなく、顧客との関係性を長期的に捉えるための重要な視点を提供してくれます。特にDXやクラウドCRMの普及により、顧客データを活用したマーケティングが可能となった今、CLVの考え方はより実践的な価値を持っています。
持続可能なビジネスを実現するためにも、CLVを軸とした戦略設計が今後さらに求められていくでしょう。
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