NetSuiteのAI機能がさらに進化!2025年の最新アップデートまとめ
1. はじめに
NetSuiteは業務効率化と意思決定の迅速化を目指し、最新の技術を積極的に取り入れてきました。
特に2023年以降、AIを使ったアップデートが積極的に行われ、ユーザーの仕事をより一層力強く支えています。
本記事では、NetSuiteのAI機能の進化を振り返り、2025年の最新アップデートと企業へのメリットについて、ITに詳しくない方にもわかりやすく解説します。
目次
2. NetSuiteとAI機能の歴史
NetSuiteは、過去数年にわたりAI技術を徐々に導入し、業務の効率化をサポートしてきました。
特に以下の3つの側面で大きな進化を遂げています。
- データ分析の自動化:
機械学習を活用した異常検出や売上予測機能を導入。AIが売上の傾向や異常なデータを見つけることで、意思決定をサポートします。 - 業務プロセスの最適化:
自動レポート生成やワークフローの自動化を実現。レポート作成やルーチン業務を自動化し、作業時間の短縮を実現します。 - ユーザーエクスペリエンスの向上:
AIアシスタント機能の搭載で、操作の利便性が向上。ユーザーが知りたい情報が素早く見つかります。
さまざまなAIが身近になる昨今ですが、NetSuiteで扱う情報には機密情報や個人情報も多く含まれます。
OpenAIでデータを取り扱うことなく、NetSuite上で完結できるようアップデートが続けられていることは、NetSuiteの導入・長期運用の安心感となる大きなポイントです。
3. NetSuiteのAI機能【3選】
このように、NetSuiteにはさまざまなAI機能が実装されています。
本記事ではその中から、使用頻度が高くユーザーからも好評な3選をご紹介します。
NetSuite Text Enhance - さまざまな部門のコンテンツ作成をサポート

NetSuiteのText Enhanceは、AIを活用した文章作成支援機能です。
営業、マーケティング、カスタマーサポート業務など幅広い部門において役立つ機能で、プロフェッショナルな文章を効率的に作成できます。ユーザーが短い指示文を入力するだけで、製品説明、メール返信、FAQなどの文章を自動生成します。
さらに、文章のトーン調整や文法の修正も可能なため、読みやすく説得力のある内容を簡単に作成できます。
例えば「お客様に謝罪する文面を100字で書いて」と入力して実行すると、本文に書いたテキストをプロンプトとして生成AIを実行し、結果のテキスト(この場合、100字のビジネス謝罪文)で置き換えるということをしてくれます。
Text EnhanceはNetSuiteのデータベースと連携しており、顧客情報や在庫データなどの情報を組み込んだカスタマイズされた文章も作成できます。
これにより、業務のスピードと品質の両方が向上し、特に時間が限られた現場で効果を発揮します。
SuiteCloud プラットフォーム-エンジニアの業務効率化をサポート

主に開発者向けのこの機能は、NetSuiteにおけるカスタム(プログラミング)の業務効率化において貢献しています。
業務の自動化やデータ分析がさらに手軽になり、効率アップの効果を実感しているユーザーも多くいます。
SuiteScript生成AI API:
AIがコードを自動で生成する機能です。Oracle Cloud Infrastructure(OCI)のAIモデルを活用し、カスタムスクリプトを自動生成します。
これにより、開発者はスクリプト作成の時間を短縮し、より効率的に業務を自動化できます。
NetSuite Prompt Studio:
AIを活用したプロンプトベース(自然な言葉での指示)のコンテンツ作成ツールで、レポート作成、メールテンプレート生成、FAQの自動応答など、多様な業務をサポートします。
NetSuite Analytics Warehouse-迅速なデータ統合と分析が可能
NetSuite Analytics Warehouse(NAW)は、NetSuiteが提供するデータ分析プラットフォームで、AIと機械学習を活用して、企業のデータ活用をさらに強化します。
データ統合の強化と分析の高度化:
NAWの大きな特長の一つは、NetSuite内のデータだけでなく、外部システムや他のクラウドサービスからのデータ統合が可能である点です。
例えばGoogle Analytics、Salesforce、Shopifyなどのサービスのほか、CSVファイルやレガシー・システムからの履歴データなど、すべてのデータを一元化します。
これにより、企業は財務情報、販売データ、在庫情報、さらにはマーケティングプラットフォームやサプライチェーンデータなど、さまざまなデータを一元管理できます。
AI機能の強化と具体的な活用シーン:
NAWの機能の中で、AIを活用した異常検出機能とトレンド分析機能について強化が続けられています。
これにより、売上の急激な変動やコストの異常増加など、ビジネス上の重要なリスクを自動的に検出し、担当者に通知できます。
たとえば、過去の販売実績と現在の在庫データから「特定の商品が予想以上に早く売れている」という傾向をAIが検出し、早めの追加発注を提案する、といった具体的なサポートが可能です。
さらに、AIが提案するインサイト(洞察)機能が強化され、単にデータを提示するだけでなく、「次に取るべきアクション」を示唆するのが特徴です。
例えば、コスト増加の要因が「ある特定の仕入先の価格上昇」にあると判断された場合、その仕入先の見直しや交渉を提案する、といった具体的なアドバイスが得られます。
これにより、データ分析の専門知識がない経営者やマネージャーでも、より素早く的確な意思決定ができるようになります。
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4. 2025年1月に最新アップデート!さらに便利に
NetSuite 2025.1のリリースでは、AI機能のさらなる強化が行われました。
SuiteScript 2.1 の拡張
スクリプト機能がさらにパワーアップしました。
- 新しいAPIの追加: 既存のスクリプト機能を拡張し、より高度なカスタマイズが可能に。
- GitHubリポジトリとの統合: コードサンプルの共有とアクセスが容易になり、開発者の生産性向上を支援。コードの例やサンプルをすぐに活用できます。
- パフォーマンス最適化: データ処理速度が向上し、大量の情報もスムーズに処理できます。
5. まとめ
NetSuiteは、AI機能の進化により、業務効率の向上、データ活用の促進、意思決定の迅速化を実現してきました。
2025年のアップデートでは、さらに使いやすく、より高度な自動化と連携が可能になっています。
これらの機能を活用し、貴社のビジネスを次のレベルへ引き上げましょう!
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<参考情報
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