ERPは結局何を解決するのか?Excel属人化の解消と真の脱エクセルを実現する仕組み
脱エクセルの本質:なぜAI導入だけでは「属人化」と「サイロ化」を解決できないのか
多くの企業でExcelは依然として重宝されている一方で、AIを活用したデータ処理など新たな業務効率化の選択肢も次々と登場しています。しかし、AIツールを導入して一部の入力作業を自動化できたとしても、データそのものが社内に分散している状態や、特定の担当者に業務が依存する「属人化」といった根本的な課題の解決には至りません。
「結局、ERPは何を解決してくれるのか?」——その答えは、担当者の頭の中にしかない暗黙知による業務のブラックボックス化や、各部署にデータが散在するサイロ化の解消にあります。本記事では、旧態依然としたExcel管理が抱えるリスクと、AIによる業務効率化の限界を整理します。その上で、業務プロセス全体を標準化するクラウドERPの導入がいかにして「真の脱エクセル」を実現するのか、その具体的な仕組みと実践的な活用方法について詳しく解説します。
▶国産ERPと何が違う?海外拠点を持つ企業に「グローバルERP」が必要な本当の理由
目次
なぜ企業のExcel管理は限界を迎えるのか
企業がExcel管理の限界に直面する理由は、単なるシステムの処理能力の問題ではなく、組織構造や業務プロセスの変化に対する適応力の欠如にあります。ここでは、その根本的な理由を深掘りします。
事業や組織の拡大によって管理するデータが増える
企業が成長して事業規模や組織が拡大していくと、日々の業務で蓄積されるデータ量も飛躍的に増加します。Excelは手軽に使い始められる反面、扱うデータ容量が数万行から数十万行規模へと大きくなると、ファイルの読み込みや再計算に膨大な時間を要し、動作が極端に重くなり業務に支障をきたすようになります。
また、大量のデータを一つのファイルで強引に管理し続けることは、システム的な制約の面でも現実的ではありません。結果として、月別、部門別、あるいは拠点別といった形で複数のファイルにデータを分割して保存せざるを得なくなり、経営状態の全体像を即座に把握することが徐々に困難になってしまいます。このデータの細分化は、後の集計作業において致命的なタイムロスを生み出す原因となります。
複数のExcelファイルを人手で集計・加工する必要がある
各部門で独自に作成された複数のExcelファイルを使って全社的な報告書や予実管理表をまとめる場合、データを一つに統合する煩雑な手作業が発生します。担当者は異なるフォーマットから必要な情報を抽出し、コピーや関数を駆使して集計を行わなければなりません。
経済産業省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」の文脈でも指摘されている通り、レガシーな環境下での複雑なデータ連携や手作業への依存は、企業から莫大な経済的価値を奪う要因となっています。このような手作業による加工プロセスは、膨大な時間と労力を消費するだけでなく、コピーミスなどのヒューマンエラーを誘発しやすくなります。データの正確性を担保するための確認作業にも時間を奪われ、本来行うべき高度な分析業務や戦略立案に手が回らなくなります。
担当者によって管理方法やルールが異なる
Excelは入力の自由度が非常に高いため、ファイルの構成や運用ルールを各担当者が自身の使いやすいように設定してしまう傾向があります。その結果、同じような目的の管理表であっても、部署や作成者によってレイアウト、項目の定義、マクロの記述方法がバラバラになることが珍しくありません。実際、製造業などの現場改善に用いられるデジタルツールとして、いまだに42.6%の企業が「Excel・スプレッドシート」を最多で利用しており、現場ごとの個別最適化が進みやすい環境にあります。
このような状況が長く続くと「Excelの属人化」が深刻に進行します。経済産業省の調査によれば、2030年には最大79万人のIT人材が不足すると予測されており、特定の担当者に依存した業務構造は企業の存続自体を脅かします。作成者以外はデータの意味や計算の根拠が全く理解できなくなる「ブラックボックス化」に陥り、引き継ぎの際に多大な時間を要するだけでなく、ファイル自体が使えなくなる経営リスクを抱えることになります。
他のシステムとデータがつながらず二重入力が発生する
多くの企業では、販売管理や会計などの特定の業務システムを導入しつつも、そこから漏れる細かい予実管理や部門独自のKPI管理をExcelで補完して運用しています。しかし、Excelと既存の基幹システムは自動で連携していないことが多く、システムからCSVデータを出力してExcelに取り込み、手作業で加工する手間が生じます。
逆に、Excelで集計した予算データや経費データを再びシステムへ手入力で戻す作業も発生します。このような二重入力は業務の非効率化を大きく招き、入力のタイミングのズレによるデータの不一致(システム上の数値とExcel上の数値が合わない状態)を引き起こします。結果として、常に正しい最新情報がどこにあるのか不明確になってしまいます。
Excel管理によって起こる経営上のリスク
Excelへの過度な依存は、単なる現場の非効率にとどまらず、企業のコンプライアンスや経営判断の質を根底から揺るがす重大な経営リスクへと発展します。
担当者がいないと必要なデータを確認できない
特定の社員だけが複雑なマクロや関数を構築・管理している場合、その社員が病欠や休暇で不在の時には、誰も最新の経営データを出力・確認できなくなるという問題が発生します。これは典型的な「Excel属人化」による弊害であり、担当者の休暇によって業務が滞る危険性をはらんでいます。
このような脆弱な体制を放置したまま運用を続けると、重要な経営指標の集計が特定の個人に完全に依存してしまいます。総務省の調査等でも示唆されるように、後継者や代替要員の不在は事業継続における致命的なリスクです。企業としては、属人化 解消を進め、職務権限に応じた適切なアクセス制御のもと、誰でも等しく必要なデータにアクセスして業務を継続できる堅牢な仕組みを構築しなければなりません。
出展:総務省「情報通信白書」
データの集計や修正に時間がかかり経営判断が遅れる
経営層が現状を正しく把握して的確な意思決定を下すためには、各部門からの売上、コスト、在庫などのデータが迅速に集約されている必要があります。しかし、Excelベースのリレー形式(各部門が順番に数値を入力してメールで回覧する形式)でデータを集計していると、各段階での入力待ち、確認、修正の差し戻しに多大な時間を取られてしまいます。
結果として、月次決算や最終的な経営レポートの完成が数週間後になることもあり、これでは過去の古いデータに基づいた意思決定しかできません。市場環境が激変する現代において経営判断の遅れは致命的であり、迅速に数値を可視化できる脱エクセルへの移行が急務です。
入力ミスや集計ミスによってデータの正確性が損なわれる
Excelでの手作業による転記や計算式の手直しが常態化している現場では、どうしても人間のミスが入り込む余地が生まれてしまいます。特に複雑な数式が組まれたシートでは、一つのセルに誤った数値を入力するだけで全体の集計結果が狂ってしまいます。
さらに、近年厳格化されている法規制への対応においても、Excel管理は限界を迎えています。代表的なものが「電子帳簿保存法」や「J-SOX(内部統制報告制度)」への対応です。
| 法的・制度的要件 | Excel運用における課題とリスク |
|---|---|
| 電子帳簿保存法(検索要件) 取引年月日・金額・取引先での検索、範囲指定検索が必要。 | 厳格なファイル命名規則(例:20261031_株式会社A_110000.pdf)や手作業での索引簿作成が必要であり、表記揺れ(株式会社Aと(株)Aなど)による検索漏れが頻発します。 |
| 電子帳簿保存法(真実性の確保) データの改ざん防止措置が必須。 | Excelはデータの変更・上書きが極めて容易であり、システムとしての訂正・削除履歴が完全に残らないため、事務処理規程の厳格な運用に頼らざるを得ません。 |
| J-SOX(内部統制) 財務報告の信頼性を担保するためのアクセス制御と証跡管理。 | ファイルのパスワード設定や共有フォルダの権限管理だけでは不十分であり、誰がいつ数値を改ざんしたかの追跡(監査証跡)が事実上不可能です。 |
このような入力ミスや、改ざん防止機能の脆弱性によって不正確となったデータは、企業に誤った経営戦略を導き出させる大きなリスクとなります。データの信頼性が根本的に担保されていない状態では、どれほど詳細な分析を行っても事業の方向性を誤る原因になりかねません。
部門や拠点ごとにデータが分断され全体像を把握しづらい
各部署や拠点がそれぞれの目的に合わせて独自のExcelファイルで管理を行っていると、企業全体でデータがサイロ化(孤立化)してしまいます。営業部門や製造部門がそれぞれ異なる数値を持っている状況では、会社全体の正確な状況を把握することは不可能です。
このデータの分断は、部門間のスムーズな連携を阻害し、全社的な最適化に向けた施策を実行する際の大きな障壁となります。経営の全体像を正確に把握してビジネスを推進するためには、バラバラのデータを一つの統合基盤に統合する必要があります。
海外拠点を含む経営管理ではさらに複雑化する
事業のグローバル化が進んで海外拠点を展開している企業では、言語や通貨、会計基準の違いなどが加わるためExcel管理はさらに困難になります。各国の担当者がローカルなルールで作成したデータを本社で集約し、日本円に換算して統合する作業は至難の業です。
こうした複雑な状況下では海外拠点の現状をリアルタイムに把握することはできず、ガバナンスの欠如という深刻なリスクを招きます。グローバルな事業展開を支えるためには、国内外を問わず統一された基準でデータを一元管理できるシステム基盤が不可欠です。
▶海外拠点管理を成功に導くクラウドERP導入のポイント|グローバルERP選定とオンプレ移行戦略
AIでExcel業務はどこまで効率化できるのか
近年、生成AIや高度な機械学習技術のビジネス実装が進んでおり、Excel業務の効率化においてもAIアシスタント機能が注目を集めています。AIではどんなExcel業務を任せられるのか、どこまで効率化できるのかについて解説します。
データ整理や集計などの作業を効率化できる
最新のAI技術を活用することで、これまで手作業で行っていたExcel上のデータクレンジングや基本的な集計作業を劇的に効率化できます。自然言語で指示を出すだけで、表記揺れの修正や空白セルの自動補完など、時間のかかるデータ整理をAIが瞬時に処理してくれます。
これにより、担当者は単純な入力作業から解放され、より付加価値の高い分析などの業務に時間を割くことが可能になります。ただし、AIが処理できるのはあくまで与えられたファイルの範囲内であり、データが散在している状況そのものを改善できるわけではありません。
関数や表の作成などExcel操作を支援できる
AI機能が組み込まれたツールを活用すれば、複雑な関数の作成やマクロの記述といった専門的なExcel操作の強力な支援を受けることができます。自然言語で条件を指示するだけで、AIが適切な数式を提案して素早く表を完成させてくれます。
この機能はExcelのスキルが高くない従業員でも高度なデータ処理を行えるようにするため、業務全体のスピードアップに貢献します。しかし、AIの支援によってさらに複雑なファイルが簡単に作れるようになることで、マクロの構造を誰も理解できないといった新たな属人化を引き起こす懸念には注意が必要です。
定型的なレポート作成やデータ分析を効率化できる
定例会議などで使用する定型的なレポートの作成は、AIを活用することで自動化および効率化しやすい代表的な業務の一つです。過去のデータ傾向をAIに学習させておくことで、数値を更新するだけで瞬時にグラフや分析結果を生成してくれます。
さらに、異常値の検知や将来予測といった人間の目では気付きにくい高度なデータ分析もAIの得意とする領域です。これにより、データに基づいた客観的なインサイトを素早く得ることができ、業務の効率化と品質向上の両立を図ることが可能になります。
AIだけでは解決できないデータ分断や属人化の問題もある
AIはExcelの操作や単一ファイル内のデータ処理を大幅に効率化してくれますが、企業全体に散在するデータの分断という構造的課題は解決できません。各部署で個別に最適化されたファイルが点在したままでは、AIを活用しても全社的な視点でのデータ活用は不可能です。
また、AIへの指示の出し方(プロンプトエンジニアリング)やツールの活用ノウハウが特定の担当者に偏ってしまうと、かえって新たな属人化を生み出すリスクもあります。本質的に属人化 解消を目指し、組織横断的な情報共有を実現するためには、AIだけでなくシステム全体の統合が必要です。
▶AI時代に勝つグローバル経営の条件:海外拠点の「見えない経営」からの脱却。「二層ERP」とAIが導く、リアルタイム·データ統合戦略とは
AI活用だけでは解決しにくいExcel管理の課題
AIを導入する前に企業が直視しなければならない、Excel管理の根本的な構造課題について解説します。これらの課題を放置したままAIを導入しても、期待する投資対効果は得られません。
そもそも必要なデータが複数のシステムやExcelに分散している
業務効率化のためにAIを導入しようとしても、分析に必要なデータが社内のファイルサーバーや別々のシステムに分散していてはすぐに活用できません。AIが真価を発揮するためには質の高いデータが必要ですが、データが点在している状態では準備段階でつまずいてしまいます。
このように情報がサイロ化された環境下では、高性能なAIを使っても部分的な業務の最適化にとどまってしまいます。本格的な脱エクセルを推進し、社内のあらゆるデータを一つの場所に統合して初めて、AIによる高度な分析を全社レベルで活かせるようになります。
同じデータを複数の担当者が個別に加工している
企業内でよく見られる問題として、同じマスタデータを営業や経理といった異なる部署の担当者がそれぞれ独自にExcelで加工しているケースがあります。AIを使ってその加工プロセスを効率化したとしても、各部署で微妙に異なる複数の類似ファイルが存在する状態は変わりません。
各人が個別にデータを持っている状態は情報の重複や不整合を生み出し、会社としての統一された意思決定を困難にします。真の意味で業務を改善するには、誰もが共通の最新データにアクセスし、二重管理を未然に防ぐ仕組みを構築しなければなりません。
最新のデータがどこにあるのか分からない
Excelファイルをメールで共有したり共有フォルダでバージョン管理を行ったりしていると、最終版と名の付くファイルが乱立しやすくなります。AIは与えられたデータを処理することはできても、膨大なファイル群の中から真の最新データを見つけ出すことは困難です。
古いデータを使ってAIに分析をさせれば、当然ながら誤った結果が導き出されて業務に大きな支障をきたしてしまいます。最新の正確なデータが常に一箇所で管理され、誰でも迷わずアクセスできる環境を整備することがすべてのデータ活用の大前提となります。
販売・在庫・会計などの基幹業務データがつながっていない
企業の活動は商品の仕入れから在庫管理、販売、会計処理へと一連の流れでつながっていますが、それぞれを個別のExcelで管理していると連携が途切れてしまいます。売上が上がっても在庫データや会計データに即座に反映されなければ、リアルタイムな経営状況の把握は不可能です。
AIを用いて各部門の入力作業を高速化しても、部門間のデータ連携というプロセスが手作業のままでは本質的なボトルネックは解消されません。基幹業務のプロセス全体をシームレスにつなぎ、データが自動で一気通貫して流れていく仕組みを作ることが不可欠です。
海外拠点を含めて同じルールでデータを管理できていない
グローバル企業において日本本社と海外の各拠点で業務プロセスや入力ルールが異なっている場合、集められたデータを単純に比較することはできません。AIを使って海外からのExcelレポートを自動翻訳できたとしても、前提となるルールの違いによるデータの歪みまでは修正できないのです。
グローバル全体の状況を正確に把握して迅速な意思決定を行うためには、全世界で統一された業務プロセスとシステム基盤が求められます。各拠点がバラバラのExcel管理から脱却し、全社統一のプラットフォームに移行することがグローバル経営の成功の鍵を握っています。
Excelから脱却するためにERPで実現すること
これらのデータの分散、プロセスの分断、属人化といった課題を根本から解決する手段が、クラウドERP(統合基幹業務システム)の導入です。ITRの調査によると、2024年度の国内ERP市場は前年度比18.0%増の2,558億円に達しており、システムの老朽化リプレースとSaaS化を背景に急成長を続けています。特にSaaS市場は28.2%増と極めて高い伸びを示しており、企業がクラウド基盤への移行を急いでいる実態が浮き彫りとなっています。
ERPがどのように課題を解決し、効率化に導いてくれるのか解説します。
販売・在庫・会計などのデータを一元管理する
煩雑なExcel管理の限界を乗り越え、企業のデータを真の資産として活用するためには、ERPを導入して情報を一元管理することが極めて有効です。ERPは販売、購買、在庫、会計から人事まで、企業のあらゆる基幹業務を単一のシステム上で統合的に管理するプラットフォームです。
これにより、これまで各部署に散在していたExcelデータが一つの中央データベースに集約され、情報の分断という根本的な課題が解決されます。強固なシステム基盤で脱エクセルを実現し、すべての従業員が同じデータを参照することで全社的な業務の効率化が見込めます。
部門や拠点をまたいだデータを同じ基盤で管理する
ERPを導入することで、本社と支社、あるいは営業部門と製造部門といった組織の壁を越えて、すべての業務データを同じ基盤で管理できるようになります。これにより、営業が受注を入力すると自動的に製造や在庫のデータに反映されるといったシームレスなデータ連携が実現します。
同じシステム基盤を使用することは、企業全体で統一された業務プロセスやデータ入力のルールを定着させることにも強くつながります。結果としてデータに対する共通認識が生まれ、組織全体が同じ目標に向かって迅速に協調して動ける体制が整います。
手作業によるデータ入力や集計を減らす
ERPは各業務機能がデータベースを通じて自動的に連携しているため、システム間でのデータ転記やExcelを使った複雑な集計作業を大幅に削減できます。例えば、売上データがそのまま会計仕訳として自動生成されるため、手作業による二重入力の手間が完全に不要になります。
このように手作業が減ることはヒューマンエラーによるミスを防ぎ、データの正確性を飛躍的に高めることにも直結します。従業員は日々の単調なルーティンワークから解放され、より戦略的な業務や顧客向けの付加価値を生み出す活動に専念できるようになります。
リアルタイムの業務データを経営判断に活用する
ERPによってデータが一元管理されて手作業のプロセスが排除されると、経営層は常に最新のリアルタイムデータをダッシュボードなどで確認できるようになります。月末を待って各部署のExcelレポートを合算する必要はなく、今現在の売上状況やキャッシュフローを瞬時に把握可能です。
正確かつリアルタイムなデータに基づいた経営判断は、変化の激しい市場環境において企業の競争優位性を維持するために不可欠です。ERPは単なる業務効率化のツールではなく、データドリブンな経営を実現して企業の迅速な意思決定を強力にサポートします。
特定の担当者に依存しない業務基盤を構築する
ERPを導入する際、企業は「国産ERP」と「グローバルERP」のどちらを選択すべきかという重要な決定を迫られます。この選択は、業務の標準化と属人化解消に直結します。
| 比較項目 | 国産ERPの特徴と傾向 | グローバルERP(例:NetSuite等)の特徴と傾向 |
| 設計思想 | 日本特有の商習慣や、現状の業務プロセス(As-Is)にシステムを合わせるアプローチを重視します。 | 世界標準のベストプラクティスが組み込まれており、システムに業務を合わせる(To-Be)ことで全体最適を図ります。 |
| 属人化への影響 | 現場の使いやすさを優先し柔軟なアドオン開発を行うため、既存の属人的なプロセスがシステム上で温存されるリスクがあります。 | グローバル標準プロセスに沿って強制的に標準化されるため、特定の担当者にしか分からない独自ルールが排除されます。 |
| 最適な企業像 | 国内業務の最適化を最優先し、きめ細かなベンダーサポートを求める企業。 | 業務の標準化・属人化解消を急ぐ企業や、海外拠点の統合管理を見据える企業。 |
国産ERPは国内市場に閉じた業務のきめ細やかな対応に優れていますが、真の意味での「属人化解消」や「業務の標準化」を目指す企業、あるいは将来的な海外展開を見据える企業には、グローバルERPが向いています。グローバルERPは標準化されたベストプラクティスに基づく業務プロセスを提供するため、導入自体が社内の非効率な独自ルールを見直す絶好のきっかけとなります。
業務がシステムに沿って標準化されることで、その人にしか分からないというExcel 属人化の問題を根本から解消することができます。このような属人化 解消の取り組みは、担当者の異動や退職に伴う引き継ぎコストを大幅に削減し、業務継続性のリスクを低減させます。誰が担当しても一定の品質で業務を遂行できる、特定の個人に依存しない堅牢で持続可能な業務基盤を確立することが可能になります。
Shearwater JapanのERP導入支援
真の脱エクセルと属人化の解消、そして持続的な成長を見据える企業にとって、世界で43,000社以上が導入するクラウドERP「Oracle NetSuite」は極めて有力な選択肢です。しかし、優れたシステムも自社の課題を的確に捉えた導入支援がなければ真価を発揮しません。
ここでは、日本国内・アジアでの導入実績においてトップクラスを誇り、Oracle認定パートナー(Partner of the Year受賞歴多数)でもある弊社「Shearwater Japan」のERP導入支援サービスについて、他社とは異なる強みを交えて紹介します。
Excelに依存している業務やシステムの課題を整理した上でERPを導入
Shearwater Japanの導入支援は、導入企業様が現在抱えているExcel管理の限界や既存システムの課題を深く理解するため、お客様と二人三脚で膝を突き合わせ、共に業務プロセスを見直していく(Fit&Gap)手法で支援をいたします。2012年から350件以上のクラウドERP導入を成功に導いた経験豊富なコンサルタントが伴走し、お客様自身にも当事者意識を持っていただきながら、どの業務が属人化しているか、どこにデータの分断があるのかを明確に洗い出します。これにより、ERP導入後もベンダー任せではなく「ソフトウェアを使いこなし、自走できる」体制を目指します。
業務とデータを一元化し属人化を解消するためのシステム構築
固有のビジネスプロセスを理解した上で、Shearwater JapanはクラウドERPを活用したデータの一元管理と業務の標準化を実現するシステム構築を行います。各部門に散在していたデータを一つの基盤に統合し、手作業による連携を自動化することでプロセス全体を滑らかにつなぎます。
また、2026年現在、NetSuiteはかつてないペースで生成AIや予測AIの機能を拡充しています。自動化された決算、高度な照合、ナラティブの生成といった新たなAI機能により、組織の生産性向上とスイート全体のインテリジェンス化が進行しています。Shearwater Japanはこれらの最新AIトレンドをシステム構築に組み込み、特定の担当者に依存していた複雑な管理手法を排除し、組織的な属人化 解消を強力に推進します。誰もが直感的に操作でき、常に正しい最新データにアクセスできる透明性の高い業務環境を実現します。
海外拠点を含めた企業全体の業務基盤を見据えた導入支援
Shearwater Japanはグローバル展開を進める企業向けに、海外拠点を含めた全社共通のERP基盤の構築に関する豊富な実績と高度なノウハウを持っています。特に、190種類の通貨や為替レート、多言語・複数会計基準のリアルタイム統合を支援する「NetSuite OneWorld」の導入に精通しています。国ごとの言語や通貨、商習慣の違いを考慮しつつ、グループ全体で統一されたデータ管理ルールとガバナンスを効かせるシステムを設計します。
国内外の拠点が同じシステムを利用することで、本社は全世界の経営状況をリアルタイムに把握できるようになり迅速なグローバル戦略の立案が可能になります。多国籍なコンサルタント体制により、海外拠点の担当者とも円滑なコミュニケーションを図りながらプロジェクトを推進できる点は、国内に特化したベンダーにはない圧倒的な強みです。
導入後の定着・活用まで伴走する支援体制
ERPはシステムを導入して終わりではなく、現場の従業員が新しいシステムと業務プロセスを深く理解し、日常的に活用できるようになって初めて価値を生み出します。Shearwater Japanではシステムの稼働後も継続的なサポートを提供し、組織にERPがしっかりと定着するまで伴走します。
特筆すべきは、現場主導型の「NetSuite定着化支援サービス」です。IT部門やキーパーソンが自律的にシステムを改善できるよう、ドラッグ&ドロップで高度な分析を行う「SuiteAnalyticsトレーニング」や、Excelの関数のように独自のロジックを設定する「計算式(Formula)トレーニング」など、独自の高レベルな教育プログラムを提供しています。これにより、「使える人が1人しかいない」状態ではなく、「チームとして使いこなせる」状態を構築し、Excelから新しいシステムへのスムーズな移行を全力で後押しします。導入後のフェーズにおいてもビジネスの成長に合わせてシステムの改善を提案し、長期的なパートナーとしてサポートし続ける体制が整っています。
Oracle NetSuiteの導入は、Shearwater Japanにお任せください!

Shearwater Japan株式会社は、アジアNo.1の NetSuiteパートナーです。
2012年の設立以来、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、中国、台湾、日本、韓国の各地域のクライアントと、Oracle NetSuite(https://www.netsuite.co.jp)、Workday Adaptive Planning(https://www.workday.com)、Workato(https://workato.jp)などの導入パートナー企業として、共に急成長を遂げてきました。
プロジェクト管理、コンサルティング、開発、他システムとの連携等を全てワンストップサービスで提供でき、自社海外拠点(中国、シンガポール、台湾、マレーシア)があるため海外展開先でも手厚いサポートに実績がございます。
クラウドソリューションの導入にお悩みであれば、是非ともこの機会にご相談、お問い合わせください。
また 当社では 現在、一緒に働くスタッフを募集していますので、 Shearwater Japan で働きたいとお考えの方は是非とも採用・キャリアのページからご応募ください!
<参考情報>
1. NetsSuite導入インタビュー 
2. NetSuiteと他社のERPの違いを解説
DXを実現するクラウドソリューション
についてはこちら

Leave a Reply