目指せ脱Excel!スプシ、エクセル管理に限界を感じたら?中小企業向けクラウドERPの活用法
1. はじめに
近年、企業のデジタル化が進む中で、多くの企業がERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)ソフトの導入を検討しています。しかし、中小企業にとっては「本当に必要なのか?」「コストに見合う効果があるのか?」といった疑問も多いのが現状です。
特に、日本企業にとっては「2025年の崖」が大きな課題となっています。経済産業省の報告によれば、2025年までにレガシーシステムの維持管理コストが急増し、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進まなければ、年間12兆円もの経済損失が発生する可能性があるとされています。中小企業にとっても例外ではなく、旧来の管理システムに依存し続けることが競争力低下につながるリスクがあるのです。
本記事では、ITの専門家がいない中小企業の経営者や財務・顧客管理のマネージャー向けに、クラウドERPソフトの基本的な役割、導入のメリット・デメリット、そして導入の成功事例について解説します。
目次
2. 脱Excel、脱スプシを推進!ERPソフトとは

ERPソフトとは、企業の業務プロセスを統合的に管理するシステムです。具体的には、以下のような業務を一元化できます。
- 財務・会計管理
- 在庫管理
- 顧客関係管理(CRM)
- 受発注管理
- 人事・給与管理
特に、クラウド型のERPは、サーバーを自社で管理する必要がなく、インターネット環境があればどこからでも利用できるため、近年多くの中小企業が導入しています。
しかし、日本におけるERPの導入率は他国と比べて低いのが現状です。例えば、欧米では企業の70〜80%がERPを導入しているのに対し、日本では30〜40%程度にとどまっています(※)。特に中小企業では、コストや業務プロセスの見直しがネックとなり、導入に踏み切れないケースが多く見られます
※参考:中小企業庁「中小企業・小規模事業者の IT利用の状況及び課題について」
3. トータルで考えることが大切。ERPソフト導入のメリットとは

✅ 業務の一元管理で効率化
異なるシステムやExcelで管理していた業務をERPソフトに統合(一元化)することで、データの重複や手入力ミスを防ぎ、業務をスムーズに進められます。
✅ コスト削減
手作業の削減による人件費の最適化、在庫の適正管理による無駄なコスト削減など、トータルでのコスト削減効果が期待できます。
✅ リアルタイムでの経営判断
財務状況や売上、在庫状況などをリアルタイムで確認できるため、迅速な経営判断が可能になります。
✅ クラウド型なら導入・運用が容易
従来のオンプレミス型ERPとは異なり、クラウドERPならサーバー管理が不要で、IT担当者がいなくても導入しやすいのが特徴です。
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4. コストに社内トレーニングの必要…ERPソフト導入のデメリット

⚠ 導入コストがかかる
クラウドERPは月額料金制が一般的ですが、中小企業にとっては負担に感じることもあります。
⚠ 社内の業務プロセスを見直す必要がある
ERPを導入する際には、業務フローを最適化する必要があります。そのため、一定の移行期間と社内の理解が必要です。
⚠ システムのカスタマイズが難しい場合も
クラウドERPは標準機能が充実していますが、企業独自の業務に合わせたカスタマイズが制限される場合があります。
人的リソースの少ない中小企業にとって、このハードルは決して低いものではありません。導入パートナーを活用することも、コストの面でためらうことがあるかもしれませんが、「良い導入パートナー」を選ぶことが重要です。
Shearwater Japanでは、お客様の予算に合わせたプランの提案をすることが可能です。
例えば、専門的な知識が求められるシステムの土台のみShearwater Japanが作り、具体的なデータの反映はお客様に行っていただくこともあります。
また、15年以上の導入支援の経験から、スムーズなシステムの移行スケジュールの策定、社内トレーニングの提供も可能です。
そして、導入して終わりではなく、追加開発やアドオン導入によるカスタマイズ支援、業種に特化したソリューションの提案によって継続的にお客様のビジネスを支援していきます。
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5. 中小企業こそERPソフトが必要な理由
✅ 限られたリソースを最大限活用できる
中小企業では、人的・時間的リソースが限られているため、業務の効率化が不可欠です。ERPを導入することで、手作業による業務負担を軽減し、少ない人員でも業務をスムーズに回すことができます。
✅ Excelや紙ベースの管理ではスケールしにくい
成長に伴い取引数やデータ量が増加すると、Excelや紙ベースの管理では処理が追いつかなくなります。ERPを導入することで、業務プロセスを統一し、スムーズな拡張が可能になります。
✅ 正確なデータに基づく経営判断ができる
データの一元管理により、リアルタイムで正確な経営指標を把握できます。売上、コスト、キャッシュフローなどのデータを瞬時に分析し、適切な経営判断が可能になります。
✅ 業務の属人化を防ぎ、成長に対応できる体制を構築できる
特定の担当者に依存した業務プロセスは、社員の退職や異動時にリスクとなります。ERPを導入することで、標準化された業務フローを確立し、組織としての成長に対応できる体制を構築できます。
6. クラウドERPソフトはOracle NetSuiteがおすすめ

ERPソフトにはさまざまな製品がありますが、中小企業に最適なのがOracle NetSuiteです。
NetSuiteは1998年に設立され、世界初のクラウドERPとして市場に登場しました。それ以前はサーバーやデータベースなどの情報システムを自社内の設備で運用する「オンプレミス」型ERPしか存在せず、中小企業にとって大きなハードルとなっていました。その後、NetSuiteはクラウドERPのリーディングカンパニーとして成長し、2016年にはOracleに買収され、さらに機能が強化されました。近年ではAIを駆使したアップデートも積極的に行われ、UI/UXの面でも常にモダナイズが行われています。
その特徴は以下の通りです。
- クラウド型で導入・運用が簡単
- 会計・在庫・顧客管理など幅広い機能を標準搭載
- グローバル対応が可能(多通貨・多言語)
- スモールスタートが可能で、ビジネスの成長に合わせて拡張できる
長い歴史の中で蓄積された優位性があり、導入事例も豊富で、業種や規模に応じた最適な活用が可能です。
7. まとめ
中小企業にとって、クラウドERPの導入は業務の効率化と成長戦略に欠かせない要素です。もちろん、初期導入コストや業務フローの見直しなどの課題はありますが、それを上回るメリットが期待できます。
もし、「自社にERPが必要か分からない」「どのERPを選べばいいか迷っている」という方は、Oracle NetSuiteの無料デモを試してみるのもおすすめです。これからの経営をよりスマートにするために、ぜひご検討ください!
参考:Oracle NetSuite(公式ホームページ)
Shearwater Japanについて
当社「Shearwater Japan」は14年以上にわたって自動化プロジェクトやデジタル化を支援するクラウドソリューションの導入に携わってきた経験を持つ、アジアをリードするワンストップのファイナンスデジタルトランスフォーメーションコンサルティング会社です。当社は、クラウド基幹業務システム(ERP)、企業計画管理(EPM)、勘定照合、決算プロセスの自動化、企業間財務統合、スタック統合、ワークフロー自動化プラットフォームであるOracle NetSuite、Workday Adaptive Planning、Workatoなどのクラウドソリューションを提供しています。
クラウドソリューションの導入にお悩みであれば、是非ともこの機会にご相談、お問い合わせください。
また 当社では 現在、一緒に働くスタッフを募集していますので、 Shearwater Japan で働きたいとお考えの方は是非とも採用・キャリアのページからご応募ください!
<参考情報
>
1. NetsSuite導入インタビュー
2. NetSuiteと他社のERPの違いを解説
DXを実現するクラウドソリューションについてはこちら