運用だけでここまで改善!NetSuiteの保守サポート事例:組織変更作業を5分の1に圧縮
SWJサポート部門による「NetSuite運用改善」とは
人事部門からの情報が複雑で整理しにくい。ロール設定が多すぎて毎回作業が大変。
そんな課題を抱えていたある上場企業が、NetSuiteの運用支援によって、組織変更対応にかかる作業時間を5分の1以下に短縮できました。
今回ご紹介するのは、弊社のサポート部門が支援した「NetSuiteの運用改善」事例。
構築は他ベンダーが担当したにもかかわらず、保守・サポートのみの支援で大幅な業務効率化を実現した例です。
目次
背景:自社内でのNetSuite運用に限界。
煩雑な組織変更対応が大きな負担に
本事例の企業では、人事異動や部門改編のたびに、NetSuite上での組織情報・ロールの反映作業が発生。
しかし、構築を担当したベンダーとは運用フェーズでの関わりが薄く、組織変更対応が業務負担の大きな要因となっていました。
当初は自社内での対応に加え、必要に応じて外部ベンダーに個別依頼するという運用体制を取っていましたが、
作業の属人化や都度対応による工数・コストが大きな負担となっていました。
特に課題となっていたのは以下のような点です。
- 組織の多階層構造に対して承認フローが対応しきれていない
- ロール設定は190以上と煩雑
- ExcelからNetSuiteへの情報移行に時間がかかる
こういった状況から、組織変更(異動)のたびに発生する手作業による情報整理・設定変更に1週間以上を要していました。
そこで、「自社の負荷を軽減しつつ、運用を効率化したい」という意図から、
弊社にAMS(Application Management Service)としての運用保守をご依頼いただきました。

改善ポイント:
NetSuiteの標準機能+カスタムレコードを活用
弊社では、業務プロセスの一連を「事前準備」「実施」「事後チェック」に分解し、
それぞれに対してNetSuite内で完結できる運用基盤を整えました。
<事前準備の改善>
1. 人事情報の読み取りに時間がかかる
- 人事部門からの情報を整理するため、「部門履歴」「従業員履歴」「ロール履歴」レコードをNetSuite上に作成。
- 誰が・いつ・どこに異動するのかを事前に視覚的に把握しやすくしました。
2. 承認フローの個別対応が煩雑
- 承認スキップが必要な上長などに対応するため、履歴レコードをもとに自動でスキップ設定を反映できる仕組みを追加。
3. Excel管理による属人化の解消
- 従来はExcelで管理していた履歴やロール変更も、NetSuite上で一元管理。
- 誰がいつ変更したかの履歴も記録されるため、内部統制や監査対応にも寄与します。
<実施作業の改善>
インポート作業の効率化
- 履歴レコードの内容をCSVとしてそのままエクスポート/インポート可能に。
- 手作業だったロール変更や部門異動作業が、一括処理で一気に完了できるようになりました。
<事後チェックの改善>
変更内容のチェックを自動化
- 変更後の値(部門やロール)が正しく反映されているかどうか、保存検索を活用してリアルタイムで自動チェックできる仕組みに。
- 例)履歴レコードと同じ値の部門が設定されているか?
- 例)履歴レコードと一致するロールが正しく付与されているか?
結果:作業時間は5分の1以下に。
複雑な課題を一つずつ丁寧に紐解き、業務負荷を大幅軽減

今回の改善によって、従来は1週間以上を要していた組織変更対応が、わずか2時間程度で完了するようになりました。
属人化していた業務をNetSuite上で一元管理できるようになったことで、作業スピードだけでなく、ミスや漏れのリスクも大幅に低減しています。
この成果の裏側には、サポート部門による粘り強く丁寧な対応がありました。
「複雑すぎて全体像が見えない」「何が正解かわからない」といった状態からスタートし、
既存の設定や業務プロセスを一つひとつ丁寧にヒアリング・整理。
部門ごとに異なる運用や過去の例外対応もすべて洗い出し、お客様の実務に即した形で最適な運用設計を実現しました。
現在も引き続き、190以上あったロール設定の統廃合や、異動理由の履歴管理といった課題に対して、段階的に改善を進めています。
今後も、「無理なく、でも着実に」NetSuiteの運用を効率化していけるよう、継続的なサポートを提供していきます。
他社構築のNetSuiteでも、ここまで改善できます
弊社では、NetSuiteの構築・運用保守を一貫して支援できる体制を整えています。
今回のように「構築は他社、でも運用がつらい」といったケースでも、
実務と連動した提案+カスタマイズ不要の標準機能活用により、無理なく現場の課題を解決します。
NetSuiteをもっと“使える”システムに変えたい方は、ぜひ一度ご相談ください!
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Shearwater Japan株式会社は、アジアNo.1の NetSuiteパートナーです。
2012年の設立以来、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、中国、台湾、日本、韓国の各地域のクライアントと、Oracle NetSuite(https://www.netsuite.co.jp)、Workday Adaptive Planning(https://www.workday.com)、Workato(https://workato.jp)などの導入パートナー企業として、共に急成長を遂げてきました。
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<参考情報
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1. NetsSuite導入インタビュー
2. NetSuiteと他社のERPの違いを解説
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