「導入して終わり」にしない。 Adaptive事業部が目指す自走型のシステム運用 とは
急速に進むDXの波の中で、企業に求められているのは「導入して終わり」ではなく、自ら運用し成長させていけるシステムです。 Shearwater JapanでAdaptive事業部をリードするY.Iさん は、これまで数多くの導入プロジェクトを担当し、 「お客様が自走できること」を常に大切にしてきました。
本記事の【前編】では、長年携わる中で感じているWorkday Adaptive Planning の魅力、 さらに印象に残るプロジェクトとしてすかいらーくホールディングス様の事例 について伺います。
後編▶子育てと仕事の両立、SWJの風土やチームについてはこちら
社員プロフィール Y.Iさん(Adaptive事業部 リーダー)
大手SIerにてプログラマー、システム導入SEとしてキャリアをスタート。会計システムを中心に開発から導入支援、ユーザー対応まで幅広く経験を積む。その後、業界をシフトして利用者側の視点を磨きつつ、2017年より連結会計システム企業にてAdaptive事業に参画。立ち上げメンバーとして日本での導入支援を牽引し、英語力を活かした海外法人との連携や自己学習を通じて専門性を深める。2020年にShearwater Japanへ入社。現在はAdaptive事業部リーダーとして、導入支援から人材育成、事業部のマネジメントまで幅広い領域を担っている。
経歴とAdaptiveとの出会い
── 本日はよろしくお願いします。まずは、Y.Iさんのこれまでのご経歴について簡単に教えていただけますか?
Y.I: 新卒でSIerに入社し、プログラマーやシステム導入のSEを経験しました。 会計システムを中心に、お客様への操作説明や問い合わせ対応も行っていました。 その後は業界を変えつつ、システムの利用者側の視点も学び、 2017年からはWorkday Adaptive Planningに携わるようになりました。 今はShearwater JapanでAdaptive事業部のマネジメントを担当していて、Adaptiveに関わって9年目 になります。
── 9年もAdaptiveに関わっていらっしゃるんですね。Workdayの日本法人設立が2013年なので、国内で導入に関わっていらっしゃる方の中でも長い経歴ですよね。
Y.I: 気づけばそうですね…途中産休と育休も挟んでいるので日々じっくりと考えることってなかったですが、 振り返ってみると9年って長いですね。縁が重なって、という感じです
Adaptiveの魅力とは── 「ユーザーフレンドリー」と「自走できる仕組み」
── 実際に導入支援をされる中で、Workday Adaptive Planningのどんなところが魅力だと感じますか?
Y.I: 一番の魅力は「ユーザーフレンドリー」 な点です。 システムではあるものの、ノーコードでほとんどの機能が完結するため、 Excelを業務で使っている方なら直感的に操作できますし、専門的なコーディング知識がなくてもすぐに活用できます。
── なるほど。一般的な業務システムだと、どうしても「専門知識がないと難しい」というイメージがありますよね。
Y.I: そうなんです。他の製品だと「簡単だけど機能が限られる」か「高機能だけれどコードが必須」というケースが多いのですが、 Adaptiveはその中間に位置しています。 例えば仕様変更があっても都度コーディングを依頼する必要はなく、導入後はお客様自身で運用や設定変更が可能 になる。 つまり「ベンダーに依存しすぎない」点は大きなメリットだと思います。
── それなら導入後の拡張性や持続性も高そうですね。
Y.I: まさにその通りです。Adaptiveはパッケージ製品なので、例えば「この画面にボタンを増やしたい」といった個別アドオンはできません。 ただ、その代わりに年2回、Workdayによる機能強化を享受できる のが特徴です。 お客様自身がコミュニティで改善提案でき、採用されれば製品の標準機能に反映される。 ベンダー由来の不具合が少なく、使い方次第でどんどん自社運用を進められる点も、多くのお客様に喜ばれていますね。
導入支援で大切にしていること──伴走型トレーニング
── なるほど。導入支援の際に特にこだわっていることはありますか?
Y.I:「お客様に製品を理解していただくこと」 を何より大切にしています。 そのため、私たちが全部やってしまうのではなく、プロジェクトの中で一緒に手を動かしていただく んです。 たとえば、お客様が普段Excelで管理しているシートを実際にAdaptiveに取り込んでもらう。 そうすることで「自分ごと」として体感していただけるようにしています。
── 実際に使いながら学んでもらうスタイルなんですね。具体的にはどんな形でトレーニングを行っているのでしょうか?
Y.I: 管理者向けのトレーニングを必ず用意しています。 基本的には2時間×3回ほどのセッションで、基礎的な操作を実際に作業しながら学んでいただきます。 動画マニュアルも用意していて、あとから復習できるようにしています。 特に難しい設定の場合は、そのお客様向けに内容をカスタマイズすることもありますね。
── 受講される方にとっては、システム特有の「難しそう」という先入観もありそうですが……。
Y.I: まさにそこは意識していて、なるべく「システム=難しい」と思われないように 工夫しています。 操作画面をシンプルに見せるようにしたり、質問されていないことはあえて説明しすぎないようにしたり。 まずは「使ってみたら意外と簡単」と思っていただくことが大切だと思っています。
Shearwater Japanならではの強み
── 他社と比べたときの、SWJならではの強みはどこにあるでしょうか?
Y.I:ユーザー向けのマニュアルや動画を自社で整備 していることだと思います。 特にマニュアルについては、Workdayから年2回行われるアップデートにあわせて随時更新しています。 システムは「導入して終わり」ではなく、日々進化するものです。 その変化をキャッチアップできる環境を提供できることが、SWJならではの価値だと思っています。
すかいらーくホールディングスのDX事例
── 印象に残っている導入プロジェクトはありますか?
Y.I: はい。育休から復帰した直後に担当した すかいらーくホールディングス様のプロジェクト が特に印象に残っています。
株式会社すかいらーくホールディングス 「ガスト」「バーミヤン」「しゃぶ葉」など多くのブランドを展開する、世界最大規模の直営レストランチェーン。中長期の成長戦略として DX を推進しており、その一環として Workday Adaptive Planning を採用。Shearwater Japanが導入パートナーを務め、IさんがPM(プロジェクトマネージャー)を担当した。プロジェクトは2023年2月から始まり、2024年1月に本稼働を迎えた。 採用当時のプレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000054513.html
── まさに日本を代表する外食企業でのDXプロジェクトですね。どんな課題を解決されたのでしょうか?
Y.I: 導入以前は、数千店舗の損益計算書(PL)が経営陣向けと店舗向けで二重に存在 していて、 共通の課題認識を持つことが難しい状況でした。 また、予算や月次見通しを作成するたびに膨大なExcelファイルを収集・集計しなければならず、 データ処理だけで3日以上かかっていた そうです。
── それがAdaptiveでどう変わったのですか?
Y.I: まず、PLを一元化したことで経営層と店舗が同じ指標を見られるようになり、課題や対策を共通認識として持てるようになったと伺っています。 さらにグループ全体の計画・実績データを一元管理できるようになり、状況把握が格段にスピーディーになったそうです。 特に大きかったのは、月次見通しの作成にかかっていた3日以上の作業が、数時間に短縮された という点です。 分析の精度も高まり、迅速かつ的確な経営判断につながるようになったとお聞きしています。
── 導入効果が非常に分かりやすい事例ですね。プロジェクトを振り返って、どんな点が印象に残っていますか?
Y.I: プロジェクトは約1年にわたる大規模案件で、関わるメンバーも多く管理の難易度が非常に高かったです。 データ量も膨大で、構築方法を工夫する必要がありました。 当時はリソースも限られており大変な時期もありましたが、チームで協力しながら大きな遅延なく稼働にこぎつけることができました。 現在も定期的にメンテナンスを続けていて、長期的なパートナーシップを築けていることを嬉しく思います。 復職直後で子育てとの両立もありましたが、在宅勤務や柔軟な休暇制度、 そして同じく子育て中のメンバーの支えがあったからこそ乗り越えられたと思っています。
今後の展望──お客様自身で拡張できる未来へ
── 最後に、「こんなお客様にこそAdaptiveを届けたい」という理想像があれば教えてください。
Y.I: そうですね。たとえば「Excelでの集計に時間を取られすぎて、本来やりたい分析にまで手が回らない」 という企業や、「システムを作り込みすぎて柔軟性を失ってしまっている」 企業にこそ最適だと思います。
── なるほど。確かに、どちらも多くの企業が直面している課題ですね。
Y.I: はい。Adaptiveは最初の導入には一定のコストがかかりますが、その後はお客様自身で拡張・運用していけるのが大きな特徴です。 いわば「お客様の中にノウハウを残していけるソフトウェア」 なんです。 稼働後にベンダーに依存しすぎることなく、自社のスピードで改善や追加開発ができるという点は、他の製品にはない魅力だと思います。
── つまり、「導入して終わり」ではなく、そこから自分たちで使いこなし、成長させていけるのですね。
Y.I: その通りです。私自身の理想は、お客様が稼働後に自分たちの力で運用 し、拡張していけるようになること。 そのために私たちは、最初の一歩を伴走しながら支援していきたいと考えています。 システムを難しく感じさせないよう、シンプルに伝え、一緒に手を動かすことで 「自分たちでもできる」という感覚を持っていただけると嬉しいですね。
次回は子育てとキャリア、そしてSWJのカルチャーへ
今回のインタビュー【前編】では、9年間にわたりWorkday Adaptive Planningに携わってきたY.Iさんの歩みと、 お客様に「自走できる仕組み」 を残していきたいという強い想いをお届けしました。 導入の場面で単にシステムを構築するのではなく、お客様自身が手を動かしながら学び、 稼働後も自分たちで拡張・改善していけるよう伴走する――。 その姿勢は、すかいらーくホールディングス様のような大規模案件においても成果を上げ、 予算策定から経営判断までのスピードを大幅に向上させる結果につながっています。「ベンダーに依存せず、自社で育てていけるシステム」 というAdaptiveの特長を最大限に活かし、長期的にお客様に価値を提供していく。 その考え方は、Shearwater Japanが大切にしている姿勢そのものだと言えるでしょう。
次回【後編】ではテーマを変えて、子育てとキャリアの両立、そしてShearwater Japanならではのカルチャー に迫ります。 ぜひ後編もお楽しみにしてください。
Workday Adaptive Planningの導入は、Shearwater Japanにお任せください!
Shearwater Japanは、アジアにおける受賞歴のあるWorkday Adaptive Planningソリューション プロバイダーであり、 意思決定を最適化し、優れたビジネス成果を達成するための財務計画および分析手順の強化を支援してきた 14 年以上の経験を有しています。 当社の経験豊富なコンサルタントは、200を超える財務計画および分析の導入成功の実績を持ち、 お客様固有のニーズや目的に合わせたソリューションを提供しています。
VIDEO
導入事例動画:アガサ株式会社様(freee,salesforceユーザ)
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<参考情報
>
1. 2025年、予実管理クラウドサービスであるWorkday Adaptive Planningに革新的なAI機能が搭載!
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2. Workday Adaptive Plannningホワイトペーパー
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